60歳代以降の男性に多い、掌の皮下に硬い硬結が出来、指が伸びにくくなる進行性の疾患です。疼痛はなく、手を机に着いたときに掌が浮いている状態です。
こちらではデュピュイトラン拘縮についてをQ&A形式でご説明しています。
A. 2016年1月~2018年6月30日まで通院された新規の手指骨折の患者さんは2年6か月で42例の年齢分布です。50代後半から発症し70歳にピークがあります。
A. 423例の性比分布は、男性90.5%%、女性9.5%%とほとんどを男性が占めていますが、女性の発症もあります。
A. はっきりした原因はわかっていません。
繰り返す外傷、また、人種間差があることも指摘されていますが、日本人の発症も多くなってきています。
A. 局所の腫れ、掌には結節とそれを結ぶコードが見られます。
疼痛はないために、徐々に進行してゆき、指が伸展できなくなります。
顔を洗う際に、指が伸びないために目や鼻に指がはいってしまったり、水が汲めなかったりします。両側の掌がつかず、お祈りするときに手が、重なりません。
A. お困り具合により、異なります。
使い心地が悪くなければ、継続してお使いください。
特に指の第2関節が曲がってくるとお困りになることが多くなります。早めに治療した方が良いでしょう。注射や、装具を使用した保存的治療と外科的な治療があります。
A. 保存的治療には、装具による牽引療法がありますが、ほとんど効果は認められません。
注射による治療が2015年9月に承認されました。『ザイアフレックス』と言いコラゲナーゼという酵素をしこりに注射し、肥厚・線維化した手掌腱膜を溶かして指を伸ばします。治療は外来で行います。この治療は日本手外科学会専門医で、かつ講習を受けた医師のみが実施可能です。
しかし、2020年3月をもちまして販売は中止されています。
詳細はデュピュイトラン拘縮研究会のホームページをご覧ください。
外科的治療は拘縮の原因である結節、コードを皮膚を切開して切除して、指を伸ばします。その際、大切な神経・血管を損傷しないように慎重に手術を進める必要があります。十分な訓練を受けた手外科専門医 が行なうべき手術です。手術後にはリハビリが必要です。
両側性の拘縮のある患者さんの動画です。右の治療を行いました。環小指の伸展は改善しています。
当サイトを監修している田中利和は、千葉県柏市の柏Handクリニックにて、手(指・手首・ひじ)の疾患に特化した診察・治療を行っております。
2020年の開院以来、手の症状でお困りの多くの方にご来院いただいております。
日本整形外科学会専門医・日本手の外科学会専門医の資格を持った手の専門家として、患者さんと一緒に、より良い治療を一緒に考えていきたいと思っております。