有鉤骨鉤骨折は、手首と掌の境い目にある突起した骨を、強い衝撃などが原因で骨折するものです。
ものを握ったり、手をついた際に痛みが出てきます。
こちらでは有鉤骨鉤骨折についてをQ&A形式でご説明しています。
A. ものを握ると痛い、手を着くと痛い、掌の小指側が腫れている、が特徴的です。
合併症が併存すると、小指が曲がらない、箸が持ちにくい等の症状が出ることがあります。
A. 手を着いて転倒したり、グリップを握るスポーツで有鉤骨の鉤突起に強い力がかかったり、慢性的な圧迫がかかることで骨折が生じます。
単純レントゲン写真では確認できず見逃されることがあります。
A. 痛の場所が、尺側の小指球にあります。
単純レントゲンでは、手根管撮影法、CT画像が最も診断に適しています。
A. 治療は早期復帰を希望されるスポーツ選手では摘出することがありますが、握力の低下、傷の瘢痕化、神経・腱損傷を考えると、保存的治療がお薦めです。
保存的治療では、ギプスや装具を6週間~12週間装着します。
長いとお感じなるかもしれませんが、5週間で骨癒合が完成する方もいます。
写真は29歳の女性です。転倒した際に受傷され、来院時は既に1か月間放置され、疼痛が改善しないために受診されました。
ギプスを4週間と装具を5週間装着して骨癒合は完成しています。合併症もありません。
当サイトを監修している田中利和は、千葉県柏市の柏Handクリニックにて、手(指・手首・ひじ)の疾患に特化した診察・治療を行っております。
2020年の開院以来、手の症状でお困りの多くの方にご来院いただいております。
日本整形外科学会専門医・日本手の外科学会専門医の資格を持った手の専門家として、患者さんと一緒に、より良い治療を一緒に考えていきたいと思っております。