2か月に1人程度の発生頻度で、80%以上を女性が占めており、母指や手関節、手指伸筋の運動に制限が生じます。ひどいものは下垂手になってしまいます。
こちらでは橈骨神経麻痺についてをQ&A形式でご説明しています。
A. 2016年1月~2018年6月30日まで通院された新規の患者さんは2年6か月で15名の年齢分布です。1年間で6名程度の新規発生です。40代以下と70歳以降に増加傾向があります。
A. 15例の性比分布は、下グラフのように男性12例(80%)、女性3例(20%)と男性が多くを占めていす。
A. 朝目覚まし時計を止めようとして手関節が伸びないことに気づきます。
手首の背屈と手指の付け根の関節(MP関節、中手指骨関節)が伸ばせなくなり下垂手(手首が伸びない)となります。
また、母指(親指)・示指・中指の背側(伸ばす側)を含む手背(手の甲)から前腕の母指側のしびれが生じます。時間がたっても改善せず、脳疾患であると診断されることもあります。
A. 肘上の上腕背側にある橈骨神経の圧迫、牽引、損傷が原因です。
外傷がない場合でも、電車内の居眠りでも発症します。
また、上腕骨の骨折の際に圧迫や、断裂を生じることがありまし、直接怪我をして神経を切ってしまうこともあります。
A. 各筋肉の筋力を測定する(徒手筋力テスト)と多くはわかります。
類似疾患との鑑別を有する際には、針を使った筋電図(神経支配されている筋肉の収縮の程度計測)をしますが、最近では超音波エコー画像で圧迫されて障害された神経の画像が描出可能です。
図は、腕の後ろの方で圧迫された障害された神経画像です。
(中央白△が神経の走行、中央が腫れている、横断面では損傷部の神経は腫れており、内部が不明瞭)
A. 非手術治療と手術治療があります。
非外傷例では経時的に経過観察をします。約3か月以上必要となります。
下垂手状態の際には使いづらいこともあり、コックアップスプリントを作成し、使用していただきます。
骨折や切傷等による外傷例では、縫合、剥離等の外科的な治療が必要となります。
当サイトを監修している田中利和は、千葉県柏市の柏Handクリニックにて、手(指・手首・ひじ)の疾患に特化した診察・治療を行っております。
2020年の開院以来、手の症状でお困りの多くの方にご来院いただいております。
日本整形外科学会専門医・日本手の外科学会専門医の資格を持った手の専門家として、患者さんと一緒に、より良い治療を一緒に考えていきたいと思っております。