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尺側手根伸筋腱炎、周囲炎

目次

Q. 尺側手根伸筋腱炎、周囲炎とは?

手首が痛む尺側手根伸筋腱炎、周囲炎

スポーツや繰り返し手首を動かす方に起こりやすい、尺側(小指側)手関節痛です。急激に発症するものでは全く手首が動かなくなることがあります。手首を回すとクリック音を生じることがあり、おつりをもらおうと手を伸ばした際に痛みがあります。

こちらでは尺側手根伸筋腱炎、周囲炎についてをQ&A形式でご説明しています。

Q. 尺側手根伸筋腱炎、周囲炎の
発症年齢は何歳ぐらいですか?

A. 2016年1月~2018年6月30日まで通院された新規の尺側手根伸筋腱炎、腱鞘炎の患者さんの2年6か月27例の年齢分布です。

44歳以下が16例と多く、以後は各年齢ともに5人程度です。やはり、労務やスポーツ損傷が原因となることが多いように思われます。

Q. 男女比はどうですか?

A.27例の性比分布は、男性7例、女性20例と女性が多くを占めています。

Q. 尺側手根伸筋腱炎、腱鞘炎て
何ですか?

A. 尺側手根伸筋腱は手首を背側に持ち上げる2種類の筋のうちの小指側です。手首を繰り返し使ったり、ものを持ち上げることを繰り返している際に、痛みが出ます。

スポーツ選手に多く発生し、テニスの錦織選手が同腱の障害でギプス固定をしていたことがあります。使いすぎで起こる腱鞘炎です。

Q. どうして腱鞘炎に
なるのでしょうか?

A. 尺側手根伸筋腱は、通常は尺骨の骨溝の中におり、前腕を回内外(掌を上、下にひっくり返す動作)時に尺側頭(手首の小指側のぐりぐり)の部分30度の角度で引っ掛かりが生じます。

尺側手根伸筋腱

95%以上の方は引っかからずに、上手に滑り落ちてくれますが、落ちない方がいて腱鞘炎・腱炎を発症し易くなります。

尺側手根伸筋腱

Q. 症状はどのようなもの
がありますか?

A. 手首を回すと痛みが出ます。ものを持ち上げようとすると痛みが出ます。また、手を伸ばそうとするとピキと痛みが走ります。

また、手関節の小指側の尺骨頭(皆さんが言うぐりぐり)の部分が腫れてきます。

Q. 何かわかりやすい、
診断法はありますか?

A. 両手を合わせて胸のまえで体に手を着けながら回します。通常は小指がお腹につきますが、炎症があると、痛みのために途中で動きが止まってしまいます。

Q. 治療はどうしたら
いいでしょうか?

A. いわゆる腱鞘炎ですので、腱鞘内にステロイドの注射をすると改善します。
また、使用頻度を減らせば症状は、軽減します。

複数回の腱鞘内注射をしも改善がない場合には、手術を行います。

通常の腱鞘炎と違い、腱鞘を切開するだけでは、腱が脱臼してしまい、脱臼に伴う症状がでます。

その際には、腱鞘形成術を行います。局所麻酔の手術ですが、安静期間が3~4週程度あります。詳細については、ご相談ください。

当サイト監修医は
柏Handクリニック院長です

当サイトを監修している田中利和は、千葉県柏市の柏Handクリニックにて、手(指・手首・ひじ)の疾患に特化した診察・治療を行っております。

2020年の開院以来、手の症状でお困りの多くの方にご来院いただいております。

日本整形外科学会専門医・日本手の外科学会専門医の資格を持った手の専門家として、患者さんと一緒に、より良い治療を一緒に考えていきたいと思っております。

>>柏Handクリニックのホームページはこちら


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