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母指CM関節症

親指は他の指と比較して、物をつまむ、握る、投げる等の動作時に使用頻度の多い指です。
その分変形になるリスクが高く、特に親指の付け根が痛くなります。痛みが付け根だけでなく、母指の第1関節になることもあります。

こちらでは母指CM関節症についてをQ&A形式でご説明しています。

Q. 母指CM関節症は何歳ぐらいに多い病気ですか?

A. 2016年1月~2018年6月30日まで通院された新規母指CM関節症の患者さんの年齢分布です。
45歳から徐々に増加傾向があり、70歳から74歳にピークがあります。

Q. 女性が多いと聞きますが、男女比はどうですか?

A.例の性比分布は、下グラフのように男性23.2%、女性76.8%と女性が多い傾向にあります。

Q. なぜ親指に起きるのでしょうか?

A. ご自分の親指をご覧になってみてください。母指は人差し指(示指)~小指に対抗しており、可動域が非常に大きくなっています。

関節の形が他の指関節と違い馬に着ける『鞍』のようになっています。前後、左右に動く関節はそれだけ多くのストレスを受けています。年を取るに伴う軟骨高の低下により関節の遊びが大きくなり、軟骨の変性が進行します。

さらには軟骨の消失、変形性関節症へ移行がおこってしまいます。

お分かりの通り、つまみ動作や物の保持の際には親指に大きな力が働きます。これも他の指に比べて変形が起こりやすい原因です。

Q. 原因は何が考えられますか?

A. 多くは年齢構成が60代で多いことをみると年を重ねることによる変化が考えられますが、70代以降に低下傾向が生じているところをみると決して年齢だけではないように思われます。

また、女性が多いことから、女性ホルモンとの関係についての報告がみられます。
他の手指手関節疾患と同様に、様々な要素による影響が考えられており、特定は困難そうです。

Q. 治療法はどんなものがありますか?

A. まずは、保存的治療を試みてみましょう。
CMバンドを装着していただくと痛みは軽減します。シリコンで出来ていますので、水の中に入れることも可能です(お湯は変形の原因になります)。痛い関節を避けて力を伝えますので、症状は軽くなります。
その他に消炎鎮痛薬の内服、関節内ステロイド注射があります。

根本治療を望むのであれば、外科的治療となります。
外科治療には、障害軟骨を持った大菱形骨を半切、または摘出して緩んだ靭帯を形成する手術があります。

または、変性軟骨を切除後に関節を固定する固定術、関節内の痛みの原因となっている遊離体、滑膜の切除目的で関節鏡による形成術があります。各々メリットとデメリットがあります。
詳細は手術を担当される先生に聞いてみましょう。

Q. 食事療法でどうにかなりますか?

A. ばね指同様、原因の一つに女性ホルモンがあります。
大豆に含まれているイソフラボンが女性ホルモンと骨格が似ていることから、豆乳や大豆製品(豆腐、納豆など) の摂取が改善の可能性がありますが、エビデンスのある研究はありません。
また、イソフラボンの有効成分だけを利用した健康食品も発売されています。

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